この記事の要点
- 「姿勢が悪いから痛い」とは限らないことが、研究でわかってきています
- 一方で、首・胸の背骨・肩甲骨を動かす運動には、痛みを和らげる効果が報告されています
- 当院では、姿勢を「正す」ことより、いろいろな姿勢をとれる「動ける体」を大切にしています
先に医療機関へご相談いただきたいとき
次のような場合は、整体より先に、整形外科などの医療機関を受診してください。
- 手や足のしびれ、力が入らない、箸やボタンが使いにくい、歩きにくい
- 突然の激しい頭痛、今までに経験したことのない頭痛
- ろれつが回らない、めまい、ものが二重に見える
- 熱がある、首の後ろが強く痛んで前に曲げられない
- 交通事故や転倒の直後、強い痛みがある
当院でも、最初の検査でこうした状態がないかを確認します。必要な場合は、施術の前に医療機関の受診をおすすめしています。
どんな状態か
「猫背」は背中が丸くなった姿勢、「ストレートネック」は首の自然なカーブが少なくなった状態、「巻き肩」は肩が前に出て内側に入った姿勢を指す、一般的な呼び名です。
スマホやパソコンを使う時間が長いと、こうした姿勢が続きやすくなります。ただ、姿勢と痛みの関係は、思われているほど単純ではありません。
こんな場面でつらくなりませんか
- 写真に写った自分の姿勢が気になる
- パソコン作業のあと、首や肩がこる
- 「姿勢が悪い」と言われて、意識して背すじを伸ばしているが疲れる
- 肩が前に出て、胸が開きにくい
研究でわかっていること
① 大人と10代で結果が違います
研究をまとめた報告では、大人では、首が前に出た姿勢と首の痛みに関連が見られました。一方、10代でははっきりした関連が見られませんでした。どれもある時点を切り取った研究で、姿勢が痛みの原因かどうかまではわかっていません[1]。
② 姿勢のタイプと首の痛み
オーストラリアの17歳1,108人の座り姿勢を調べた研究では、姿勢のタイプによって、首の痛みや頭痛の起こりやすさに差はありませんでした[2]。
③ スマホ首と首の痛み
18〜21歳の150人を調べた研究では、スマホを見るときの首の姿勢と首の痛みに、はっきりした関連は見られませんでした[3]。
④ 運動の効果
研究をまとめた報告では、運動によって、首が前に出た姿勢と首の痛みの両方が改善しました。ただし、姿勢が良くなったから痛みが減ったのかは、わかっていません[4]。
つまり大切なのは、一つの「正しい姿勢」を保つことより、同じ姿勢を長く続けないこと、そしていろいろな姿勢をとれる体でいることです。
GENRYUが検査すること
- 首・胸の背骨・肩甲骨がどれだけ動けるか
- 同じ姿勢を続けたときの、張りや痛みの変化
- 目の動き(画面を見続けたあとの目と首の協調)
- 呼吸の浅さ
この結果を「基準」にして、条件を一つ変えたあとに、もう一度同じ検査をします。その場の変化を一緒に確認します。
ご自宅でできるセルフチェック
壁に背中とお尻をつけて立ち、後頭部が無理なく壁につくかを確かめます。次に、両腕を前から上げて、どこまで壁に近づけられるかをメモします。腰を反らさずにできる範囲で行ってください。
マイベストプロ大分のコラムでも、関連する内容を書いています。
→ 「ストレートネック」の真実:原因から対策まで解説
→ 巻き肩になったら、どうなるの?セルフチェックの方法とエクササイズ
→ 姿勢の神経科学シリーズ 第1部:概論編
痛みが強くなる場合は、無理をせず中止してください。
ご自宅でできるセルフケア
上のセルフチェック(壁で後頭部と腕の上がり方を確かめる)を「基準」にして、どれか1つを行い、もう一度同じチェックで確かめます。
1. 胸の背骨を動かす

運動で、首が前に出た姿勢と首の痛みの両方が改善したという研究のまとめがあります[4]。
- いすに座り、両手を胸の前で組みます
- 息を吸いながら、胸を軽く持ち上げて、胸の背骨を少し反らします
- 息を吐きながら、元に戻します
※首だけを反らさないようにします
2. 姿勢を変える休憩

大切なのは一つの「正しい姿勢」を保つことより、同じ姿勢を長く続けないことです。
- パソコンやスマホを30分ほど使ったら、いったん画面から目を離します
- 立ち上がる、肩を回す、背伸びをするなど、いつもと違う姿勢を1分ほどとります
- タイマーやスマホの通知を使うと続けやすくなります
中止の目安:首や肩の痛み、腕のしびれが強くなる場合は中止してください。
姿勢のよくある質問
Q. 姿勢を矯正してもらえますか?
A. 当院では、姿勢を一つの形に「矯正」することはしません。首・胸の背骨・肩甲骨の動きを検査し、いろいろな姿勢をとりやすくなる運動をお伝えします。
Q. 子どもの姿勢が気になります。
A. 10代では、姿勢と首の痛みにはっきりした関連は見られていません。痛みがある場合は、動きを検査して確かめます。
Q. 首をボキッと鳴らしたり、強く押したりしますか?
A. そのような施術は行いません。
初回の料金とご予約
通常 11,000円 → 初回限定 半額 5,500円(税込)/所要時間 約90分
※2回目以降は1回 11,000円(税込)です。
問診 → 検査 → 原因の見立て → 施術できる状態かの確認 → 施術 → 再検査 → セルフケアのご案内、の流れで、じっくり時間をとります。
LINEでは、お名前・お困りの症状・症状の経過・ご希望の施術日(曜日・時間帯)をお送りください。
電話 080-7982-0022(受付 9:00〜18:00)/営業時間 9:00〜19:00/定休日 日曜・祝日
関連する症状のページ
参考文献・引用文献
- [1] Mahmoud NF, Hassan KA, Abdelmajeed SF, et al. The Relationship Between Forward Head Posture and Neck Pain: a Systematic Review and Meta-Analysis. Curr Rev Musculoskelet Med. 2019;12(4):562-77. doi:10.1007/s12178-019-09594-y PubMed
- [2] Richards KV, Beales DJ, Smith AJ, et al. Neck posture clusters and their association with biopsychosocial factors and neck pain in Australian adolescents. Phys Ther. 2016;96(10):1576-87. doi:10.2522/ptj.20150660 / PMID 27174256 PubMed
- [3] Damasceno GM, et al. Text neck and neck pain in 18–21-year-old young adults. Eur Spine J. 2018;27:1249-54. doi:10.1007/s00586-017-5444-5 DOI
- [4] Sheikhhoseini R, Shahrbanian S, Sayyadi P, O’Sullivan K. Effectiveness of therapeutic exercise on forward head posture: a systematic review and meta-analysis. J Manipulative Physiol Ther. 2018;41(6):530-9. doi:10.1016/j.jmpt.2018.02.002 DOI