この記事の要点
- 膝の痛みには、膝そのものだけでなく、股関節・足首・足裏、神経の通り道も関わります
- レントゲンの「変形」と痛みの強さは、必ずしも一致しません
- 当院では「検査 → 施術 → 再検査」で、変化をその場で一緒に確認します
先に医療機関へご相談いただきたいとき
次のような場合は、整体より先に、整形外科などの医療機関を受診してください。
- 転んだ・ひねったあとに急に腫れて、体重をかけられない
- 膝が急に赤く腫れて熱をもっている、熱がある
- 膝が途中で引っかかって、曲げ伸ばしできなくなる(ロッキング)
- ふくらはぎが腫れて痛む
- 朝のこわばりが30分以上続く、手指など複数の関節も腫れて痛む
当院でも、最初の検査でこうした状態がないかを確認します。必要な場合は、施術の前に医療機関の受診をおすすめしています。
よくある膝の痛み
① 歩き始めに、膝の内側が痛い
立ち上がって歩き出す最初の数歩で、膝の内側がズキッとする。少し歩くと楽になる。こうした痛みは、変形性膝関節症の始まりの時期によく見られます。膝の内側の少し下には、太ももの裏から来る3つの筋肉の腱がまとまって付く場所(鵞足)もあり、ここに負担が集まることもあります。
GENRYUが検査すること:膝の内側のどこが痛むか、立ち上がりで体重が左右どちらにかかっているか、足首と股関節の動き
→ 詳しくは「変形性膝関節症」のページへ(研究でわかっていること・検査・セルフチェック・よくある質問)
→ 鵞足炎について詳しくは「鵞足炎」のページへ
② 長い時間歩くと、膝が痛くなる
歩き始めは平気でも、長く歩くうちに痛くなる。これは、膝への負担が少しずつ積み重なっているサインです。膝は、上の股関節と下の足首にはさまれた関節です。股関節や足首が硬いと、その分の動きを膝が引き受けることになります。膝の内側の変形性膝関節症の方を対象にした研究では、股関節の筋力トレーニングによって、膝にかかる力は変わらなかったものの、膝の痛みが軽くなったと報告されています[5]。
GENRYUが検査すること:歩き方、片足で立ったときのバランス、股関節・足首・足裏の動き
③ 歩くと、膝がピリッとして痛い
ズキズキではなく「ピリッ」「チクッ」とした痛みは、神経が関わっていることがあります。たとえば、太ももの内側を通って膝の内側の皮膚の感覚を担う「伏在神経」は、通り道のどこかで動きにくくなると、膝の内側にピリッとした痛みを出すことがあります。伏在神経の枝(膝蓋下枝)は膝の内側の前を横切っていて、膝の痛みの原因の一つとして報告されています[6]。
→ くわしくは、院長が解説した集英社オンラインの記事「膝の内側の痛みと伏在神経」もご覧ください。
GENRYUが検査すること:痛む場所の範囲(点か、線か)、太ももの内側の神経の通り道、神経をのばす姿勢で症状が変わるか
④ 膝が痛くて、正座ができない
正座は、膝を深く曲げる動きです。膝に水がたまって腫れている、太ももの前やすねの筋肉・皮膚がつっぱっている、深く曲げることへの怖さがある。いくつかの理由が重なっていることが多くあります。
当院では、無理に正座の姿勢をとらせることはしません。どこで止まっているかを検査し、曲げられる範囲から広げていきます。
GENRYUが検査すること:膝の腫れ、どの角度で痛みや詰まり感が出るか、太もも前・すねの筋肉と皮膚の動き
→ 膝の裏の痛みについて詳しくは「膝の裏の痛み」のページへ
⑤ 長く座っていると膝が固まり、伸びにくくなる
座ったあとに膝が固まり、立ち上がりや歩き始めに伸びにくい。動いているうちに数分でほぐれてくる。こうした「こわばり」も、変形性膝関節症でよく見られる症状です。研究で使われる変形性膝関節症の分類基準にも、「朝のこわばりが30分未満」という項目があります[3]。こわばりが30分以上続く場合や、ほかの関節も腫れる場合は、このページ冒頭の受診の目安をご確認ください。
GENRYUが検査すること:膝の伸び具合、膝のお皿の動き、太もも裏・ふくらはぎの硬さ
→ 院長が解説した記事(集英社オンライン):膝の内側の痛みと伏在神経/足首の硬さと不調
研究でわかっていること
- レントゲンと痛みは、必ずしも一致しません。20の調査をまとめた研究では、膝が痛い人のうち、レントゲンで変形性膝関節症の変化が見られたのは15〜76%、レントゲンで変化がある人のうち、膝の痛みがあったのは15〜81%でした。[1]「変形がある=それが痛みのすべて」とは限りません。日本の3地域の住民3,040人を調べた大規模な調査でも、レントゲンで変形性膝関節症の変化が見られた人は54.6%(男性42.0%、女性61.5%)で、そのうち痛みのある人は一部と推定されています[4]。
- 運動療法には、痛みを和らげる効果が報告されています。54の比較試験をまとめた研究では、運動療法を行った人は、終了時に痛み(0〜100)が平均12ポイント軽くなっていました。[2]ただし、運動をやめると効果は小さくなるため、続けることが大切です。当院でご自宅でのストレッチやエクササイズまでお伝えするのは、このためです。日本整形外科学会の『変形性膝関節症診療ガイドライン2023』でも、運動療法が重要な臨床上の問いとして取り上げられています[7]。
GENRYUの検査と施術の流れ

1. お話を伺う
いつから、どんなときに痛むか。これまでに受けた検査や治療。歩く・立ち上がる・階段など、生活の中で困っている動きを伺います。
2. 検査
立ち上がる、しゃがむ、片足で立つ、歩く。膝だけでなく、股関節・足首・足裏の動きも一つずつ確かめます。これが、あとで変化を比べる「基準」になります。


3. 見立てをお伝えする
検査の結果から、痛みに関わっていそうなところを図でご説明します。
4. 施術と再検査
関わりが大きいところに絞って施術します。そのあと最初と同じ動きをもう一度行い、変化を一緒に確認します。

ご自宅でのセルフケア
当院では、検査の結果をもとに、あなたに合った正しいストレッチやエクササイズをお伝えします。ご自宅では、当院の「検査 → 施術 → 再検査」と同じ考え方で、次の3つの手順で行っていただきます。
- 事前チェック:「椅子から立ち上がる」「しゃがむ」などの動きで、痛みや動ける範囲を確かめる
- セルフケア実践:お伝えしたストレッチやエクササイズを行う
- 実践後チェック:同じ動きをもう一度行い、変化を確かめる
動画でも、膝のセルフケアをご紹介しています(GENRYUチャンネルで再生回数の多い動画です)。
ブログでも、ご自宅で確かめながら行うセルフケアを詳しくご紹介しています。
→ 膝の内側がピリピリ痛む方へ|伏在神経(ふくざいしんけい)を自分で確かめて、やさしくゆるめるセルフケア
マイベストプロ大分のコラムでも、関連する内容を書いています。
→ 膝が気になる人へ|足首と足裏を自分で確かめる3つのチェック
→ 膝が痛いのに、なぜ股関節を見るの?|座る・片脚で立つ・しゃがむ3つのセルフチェック
→ 膝の裏がつっぱる・痛む方へ|安全に確かめる3つのチェックと、根拠のあるセルフケア
痛みが強くなる、膝が腫れてくる場合は、すぐに中止してください。
膝のよくある質問
Q. 「膝が変形している」と言われました。受けられますか?
A. はい、受けられます。医師の診断を前提に、膝にかかる負担を減らせる動き方を一緒に探します。変形そのものを元に戻す施術ではありません。
Q. 膝に水がたまっていると言われました。
A. ご相談ください。腫れが強いときや、熱をもっているときは、先に医療機関での確認をおすすめします。
Q. 病院で注射(ヒアルロン酸など)を受けています。併用できますか?
A. 併用できます。初回の問診で、受けている治療をお知らせください。
Q. 正座ができるようになりますか?
A. お体の状態によって変わるため、お約束はできません。施術当日に、どこで動きが止まっているかを検査し、見通しをお伝えします。
Q. ボキボキ鳴らしたり、強く押したりしますか?
A. そのような施術は行いません。
Q. 何回くらい通えばいいですか?
A. 今の状態(重症度)に応じて変わります。施術当日に、お体の状態を把握したうえで、おおよその通院期間をお伝えします。
Q. どんな服装で行けばいいですか?
A. スカートやタイトなパンツでなければ、着替えは必要ありません。膝を出せるよう、ゆったりしたズボンがおすすめです。
Q. 健康保険は使えますか?
A. 当院は整体院のため、健康保険はご利用いただけません。
初回の料金とご予約
通常 11,000円 → 初回限定 半額 5,500円(税込)/所要時間 約90分
※2回目以降は1回 11,000円(税込)です。
問診 → 検査 → 原因の見立て → 施術できる状態かの確認 → 施術 → 再検査 → セルフケアのご案内、の流れで、じっくり時間をとります。
LINEでは、お名前・お困りの症状・症状の経過・ご希望の施術日(曜日・時間帯)をお送りください。
電話 080-7982-0022(受付 9:00〜18:00)/営業時間 9:00〜19:00/定休日 日曜・祝日
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参考文献・引用文献
- [1] Bedson J, Croft PR. BMC Musculoskelet Disord. 2008;9:116. doi:10.1186/1471-2474-9-116 PubMed
- [2] Fransen M, et al. Exercise for osteoarthritis of the knee. Cochrane Database Syst Rev. 2015;(1):CD004376. 要約版(BJSM)
- [3] Altman R, Asch E, Bloch D, et al. Development of criteria for the classification and reporting of osteoarthritis: classification of osteoarthritis of the knee. Arthritis Rheum. 1986;29(8):1039-49. doi:10.1002/art.1780290816 PubMed
- [4] Yoshimura N, Nakamura K. Epidemiology of locomotive organ disorders and symptoms: an estimation using the population-based cohorts in Japan. Clin Rev Bone Miner Metab. 2016;14(2):68-73. doi:10.1007/s12018-016-9211-7 DOI
- [5] Bennell KL, Hunt MA, Wrigley TV, et al. Hip strengthening reduces symptoms but not knee load in people with medial knee osteoarthritis and varus malalignment: a randomised controlled trial. Osteoarthritis Cartilage. 2010;18(5):621-8. doi:10.1016/j.joca.2010.01.010 PubMed
- [6] Peng MSJ, Clendenen SR, Shi GG, Tsui BCH. Infrapatellar branch of saphenous nerve: from anatomy, sonoanatomy to its clinical implications. Reg Anesth Pain Med. 2025. doi:10.1136/rapm-2025-106383 DOI
- [7] 日本整形外科学会監修『変形性膝関節症診療ガイドライン2023』南江堂 Minds