この記事の要点
- レントゲンの変形と膝の痛みは、必ずしも一致しません
- 運動療法には、痛みを和らげる効果が研究で示されています。続けることが大切です
- 当院では、膝だけでなく股関節・足首の動きまで検査し、ご自宅で続けられる運動をお伝えします
先に医療機関へご相談いただきたいとき
次のような場合は、整体より先に、整形外科などの医療機関を受診してください。
- 転んだ・ひねったあとに急に腫れて、体重をかけられない
- 膝が急に赤く腫れて熱をもっている、熱がある
- 膝が途中で引っかかって、曲げ伸ばしできなくなる(ロッキング)
- ふくらはぎが腫れて痛む
- 朝のこわばりが30分以上続く、手指など複数の関節も腫れて痛む
当院でも、最初の検査でこうした状態がないかを確認します。必要な場合は、施術の前に医療機関の受診をおすすめしています。
どんな状態か
膝の軟骨がすり減ったり、骨のかたちが変わったりして、痛み・こわばり・腫れが出る状態です。日本では、膝の内側から変形が進む方が多く、O脚が目立つこともあります。
こんな場面でつらくなりませんか
- 立ち上がって歩き出す最初の数歩で、膝の内側がズキッとする
- 長く歩くと、膝が痛くなる
- 階段、特に下りがつらい
- 正座ができない、深く曲げられない
- 長く座ったあと、膝が固まって伸びにくい
研究でわかっていること
① 画像と痛みは、必ずしも一致しません
20の調査をまとめた研究では、膝が痛い人のうち、レントゲンで変形性膝関節症の変化が見られたのは15〜76%、レントゲンで変化がある人のうち、膝の痛みがあったのは15〜81%でした[1]。
② 日本では身近な状態です
日本の3地域の住民3,040人を調べた大規模な調査では、レントゲンで変形性膝関節症の変化が見られた人は54.6%(男性42.0%、女性61.5%)でした[2]。
③ 運動療法
54の比較試験をまとめた研究では、運動療法を行った人は、終了時に痛み(0〜100)が平均12ポイント軽くなっていました[3]。ただし、運動をやめると効果は小さくなるため、続けることが大切です。
④ 膝以外を鍛える
膝の内側の変形性膝関節症の方を対象にした研究では、股関節の筋力トレーニングによって、膝にかかる力は変わらなかったものの、膝の痛みが軽くなったと報告されています[4]。
⑤ こわばりの目安
研究で使われる変形性膝関節症の分類基準には、「朝のこわばりが30分未満」という項目があります[5]。こわばりが30分以上続く場合や、ほかの関節も腫れる場合は、このページ冒頭の受診の目安をご確認ください。
日本整形外科学会の『変形性膝関節症診療ガイドライン2023』も参考にしています[6]。
GENRYUが検査すること
- 立ち上がり・歩き出しで、体重が左右どちらにかかっているか
- 膝の伸び具合・曲がり具合、膝のお皿の動き
- 股関節・足首・足裏の動き
- 片脚で立ったときのバランス
この結果を「基準」にして、条件を一つ変えたあとに、もう一度同じ検査をします。その場の変化を一緒に確認します。
ご自宅でできるセルフチェック
いすから立ち上がるとき、左右どちらの足に体重がかかっているかを、鏡やスマホの動画で確かめてみてください。膝が内側に入っていないかもあわせて見ます。
ご自宅でできるセルフケア
上のセルフチェック(立ち上がりの動画)を「基準」にします。運動療法は痛みを軽くすることが示されていますが、やめると効果は小さくなります[3]。少ない回数でよいので、続けることを大切にしてください。
1. 座って膝を伸ばす(太ももの前)

- いすに深く座ります
- 片方の膝をゆっくり伸ばし、つま先を手前に向けて5秒止めます
- ゆっくり下ろします。左右10回ずつ
2. 横向きで脚を上げる(お尻の横)

股関節の筋力トレーニングで、膝の痛みが軽くなったという研究があります[4]。
- 横向きに寝て、下の膝を軽く曲げます
- 上の脚を伸ばしたまま、つま先を前に向けて、少し後ろ上へゆっくり上げます
- ゆっくり下ろします
3. いすからの立ち座り

- いすに浅く座り、足を腰幅に開きます
- 膝がつま先と同じ向きになるよう意識して、ゆっくり立ち上がり、ゆっくり座ります
- セルフチェックの動画と比べて、膝が内側に入っていないかを確かめます
中止の目安:膝が腫れる・熱をもつ、運動のあと痛みが翌日まで強く残る場合は、回数を減らすか中止してください。
マイベストプロ大分のコラムでも、関連する内容を書いています。
→ なぜ、膝に水が溜まってしまうのか?
→ 膝に水が溜まった時に抜くべきか?その判断基準
→ 膝が痛いとき、膝だけ見ていませんか?足首・足裏から考える膝の動き
痛みが強くなる場合は、無理をせず中止してください。
日常生活で気をつけたいこと
- 運動は続けることが大切:運動療法の効果は、やめると小さくなります[3]
- 膝以外も使う:お尻の横(股関節)の筋力トレーニングで、膝の痛みが軽くなったという研究があります[4]
- 歩き出しは小さな歩幅から:座ったあとの最初の数歩は、歩幅を小さくして膝を慣らします
- 腫れや熱が強い日は無理をしない:膝が腫れる・熱をもつときは運動を控え、続く場合は医療機関へご相談ください
初回の流れ(約90分)

- お話を伺う:いつから・どんなときにつらいか、病院での診断や治療、お仕事や生活での姿勢を伺います
- 検査:立ち上がりや歩き出しでの体重のかかり方、膝・股関節・足首・足裏の動き、片脚立ちを確かめます
- 見立てのご説明:検査の結果から、何が関わっていそうかを図や言葉でお伝えします
- 施術できる状態かの確認:医療機関を先に受診していただいたほうがよいサインがないかを確かめます
- 施術:検査で見つかった場所に、体の状態に合わせた方法で行います。首や腰を勢いよくひねったり、強く押したりはしません
- 再検査:最初と同じ検査をもう一度行い、変化をその場で一緒に確かめます
- セルフケアのご案内:再検査で変化が大きかったものを中心に、ご自宅で続けられる方法をお伝えします
変形性膝関節症のよくある質問
Q. 「膝が変形している」と言われました。受けられますか?
A. はい、受けられます。医師の診断を前提に、膝にかかる負担を減らせる動き方を一緒に探します。変形そのものを元に戻す施術ではありません。
Q. 膝に水がたまっていると言われました。
A. ご相談ください。腫れが強いときや、熱をもっているときは、先に医療機関での確認をおすすめします。
Q. 病院で注射(ヒアルロン酸など)を受けています。併用できますか?
A. 併用できます。初回の問診で、受けている治療をお知らせください。
Q. ボキボキ鳴らしたり、強く押したりしますか?
A. そのような施術は行いません。
初回の料金とご予約

通常 11,000円 → 初回限定 半額 5,500円(税込)/所要時間 約90分
※2回目以降は1回 11,000円(税込)です。
問診 → 検査 → 原因の見立て → 施術できる状態かの確認 → 施術 → 再検査 → セルフケアのご案内、の流れで、じっくり時間をとります。
LINEでは、お名前・お困りの症状・症状の経過・ご希望の施術日(曜日・時間帯)をお送りください。
電話 080-7982-0022(受付 9:00〜18:00)/営業時間 9:00〜19:00/定休日 日曜・祝日
関連する症状のページ
膝の痛み(入口) / 鵞足炎 / 膝の裏の痛み / 股関節の痛み / 変形性股関節症
参考文献・引用文献
- [1] Bedson J, Croft PR. BMC Musculoskelet Disord. 2008;9:116. doi:10.1186/1471-2474-9-116 PubMed
- [2] Yoshimura N, Nakamura K. Epidemiology of locomotive organ disorders and symptoms: an estimation using the population-based cohorts in Japan. Clin Rev Bone Miner Metab. 2016;14(2):68-73. doi:10.1007/s12018-016-9211-7 DOI
- [3] Fransen M, et al. Exercise for osteoarthritis of the knee. Cochrane Database Syst Rev. 2015;(1):CD004376. 要約版(BJSM)
- [4] Bennell KL, Hunt MA, Wrigley TV, et al. Hip strengthening reduces symptoms but not knee load in people with medial knee osteoarthritis and varus malalignment: a randomised controlled trial. Osteoarthritis Cartilage. 2010;18(5):621-8. doi:10.1016/j.joca.2010.01.010 PubMed
- [5] Altman R, Asch E, Bloch D, et al. Development of criteria for the classification and reporting of osteoarthritis: classification of osteoarthritis of the knee. Arthritis Rheum. 1986;29(8):1039-49. doi:10.1002/art.1780290816 PubMed
- [6] 日本整形外科学会監修『変形性膝関節症診療ガイドライン2023』南江堂 Minds