この記事の要点
- 股関節の痛みには、関節そのものだけでなく、骨盤・腰・膝・足首の動きも関わります
- レントゲンの変化と股関節の痛みは、膝や腰以上に一致しないことがわかっています
- 当院では「検査 → 施術 → 再検査」で、変化をその場で一緒に確認します
先に医療機関へご相談いただきたいとき
次のような場合は、整体より先に、整形外科などの医療機関を受診してください。
- 転んだあとに脚の付け根が痛み、体重をかけられない(特にご高齢の方は骨折の可能性があります)
- 安静にしていても強く痛む、夜中に痛みで目が覚める
- 熱がある、股関節のまわりが赤く腫れている
- 急に歩けなくなった、痛みが日に日に強くなっている
- 脚に力が入らない、しびれが広がっている
当院でも、最初の検査でこうした状態がないかを確認します。必要な場合は、施術の前に医療機関の受診をおすすめしています。
よくある股関節の痛み
① 股関節を曲げると、つまり感が出て痛い
しゃがむ、前かがみになる、膝を胸に近づける。股関節を深く曲げたときに、脚の付け根の前側が「つまる」「はさまる」ように痛む。曲げる動きの中で、太ももの骨の先(骨頭)が関節の中でうまく動けていなかったり、付け根の前側の筋肉や組織が窮屈になっていたりすることが関わります。
GENRYUが検査すること:どの角度・どの方向に曲げると詰まるか、骨盤の傾き、お尻と脚の付け根の前側(腸腰筋など)の硬さ
→ 鼠径部の痛み・つまりについて詳しくは「鼠径部の痛み・股関節のつまり」のページへ
② 歩くと、股関節の付け根が痛い
歩くと脚の付け根(鼠径部)が痛む。変形性股関節症でよく見られる症状です。日本では、骨盤側の受け皿(臼蓋)が生まれつき浅い「臼蓋形成不全」が背景にあることが多いとされています。全国15の病院で新たに診断された485人を調べた研究では、81%が臼蓋形成不全による変形性股関節症でした。患者さんの多くは女性です[3][4]。また、股関節の痛みは脚の付け根だけでなく、お尻や太ももに感じることもあり[5]、反対に脚の付け根の痛みが腰から来ていることもあります。股関節と腰の問題が重なる状態は「ヒップ・スパイン症候群」と呼ばれています[6]。
GENRYUが検査すること:歩き方、片足で立ったときにお尻の横の筋肉で骨盤を支えられているか、腰の動きとの関係
→ 詳しくは「変形性股関節症」のページへ(研究でわかっていること・検査・セルフチェック・よくある質問)
③ 車の乗り降りで、股関節が痛い
車の乗り降りは、片脚を持ち上げて深く曲げながら、体をひねる動きです。股関節にとっては、曲げる・ひねるが同時に起こる、負担の大きい動きです。
痛みがあるうちは、先にお尻からシートに座り、両脚をそろえてから体ごと回して車内に入れると、股関節のひねりを減らせます。
GENRYUが検査すること:曲げながら内側・外側にひねったときの痛み、左右の動きの差
④ 階段の上り下りで、股関節と膝が痛い
股関節と膝は、一続きで動いています。股関節がうまく使えないと、階段で体を持ち上げたり支えたりする仕事を膝が肩代わりし、両方が痛くなることがあります。膝の痛みについては「膝の痛み」のページもご覧ください。
GENRYUが検査すること:片脚で体重を支える力、階段で膝が内側に入っていないか、足首の硬さ
⑤ 股関節が痛くて、ズボンや靴下がはけない
ズボンや靴下をはくときは、股関節を深く曲げながら外側にひねります。股関節の動ける範囲が狭くなると、まずこの動きがつらくなります。
痛みがあるうちは、立ったままではかず、椅子に座ってはくと楽になります。靴下をはく補助具(ソックスエイド)を使う方法もあります。
GENRYUが検査すること:曲げる角度、外にひねる動き、お尻の筋肉の硬さ、動かすことへの怖さ
→ 院長が解説した記事(集英社オンライン):足首の硬さと腰痛・むくみ(ヤンキー座り)/健康情報誌『安心』2021年10月号では、変形性股関節症の方に向けた「腸腰筋エクササイズ」を解説しました。
研究でわかっていること
- レントゲンと股関節の痛みは、ほとんど一致しません。アメリカの2つの大規模な調査をまとめた研究では、股関節がよく痛む人のうち、レントゲンで変形性股関節症の変化があったのは9〜16%でした。反対に、レントゲンで変化がある人のうち、よく痛む人は21〜24%でした。[1]
- 運動は、一律に行えばよいわけではありません。股関節の運動療法をまとめた2026年の最新の研究では、何もしない場合と比べた効果は「わずかに良くなる」程度でした。[2]だからこそ当院では、検査で関わっている場所を見つけ、その方に合ったストレッチやエクササイズを選んでお伝えします。日本整形外科学会・日本股関節学会の『変形性股関節症診療ガイドライン2024』も参考にしています[7]。
GENRYUの検査と施術の流れ

1. お話を伺う
いつから、どんな動きで痛むか。これまでに受けた検査や治療。歩く・階段・車の乗り降り・靴下など、生活の中で困っている動きを伺います。
2. 検査
股関節を曲げる・ひねる、片脚で立つ、歩く。股関節だけでなく、骨盤・腰・膝・足首の動きも一つずつ確かめます。これが、あとで変化を比べる「基準」になります。


3. 見立てをお伝えする
検査の結果から、痛みに関わっていそうなところを図でご説明します。
4. 施術と再検査
関わりが大きいところに絞って施術します。そのあと最初と同じ動きをもう一度行い、変化を一緒に確認します。

ご自宅でのセルフケア
当院では、検査の結果をもとに、あなたに合った正しいストレッチやエクササイズをお伝えします。ご自宅では、当院の「検査 → 施術 → 再検査」と同じ考え方で、次の3つの手順で行っていただきます。
- 事前チェック:「膝を胸に近づける」「あぐらの姿勢をとる」などの動きで、痛みやつまり感、動ける範囲を確かめる
- セルフケア実践:お伝えしたストレッチやエクササイズを行う
- 実践後チェック:同じ動きをもう一度行い、変化を確かめる
動画でも、股関節まわりのセルフケアをご紹介しています(GENRYUチャンネルで再生回数の多い動画です)。
ほかの股関節の動画:股関節・鼠径部のつまりに「股関節リセット」
ブログでも、ご自宅で確かめながら行うセルフケアを詳しくご紹介しています。
→ 股関節が曲がりにくい・付け根がつまる方へ|しゃがむ・靴下・爪切りがつらいときの、股関節の後ろをゆるめて動かすセルフケア
マイベストプロ大分のコラムでも、関連する内容を書いています。
→ なぜ多くの人は「股関節を使えていない」のか?股関節の動きと痛みとの関係
→ 股関節の鼠径部痛、つまりを解消する90/90股関節ストレッチ(理論編)
→ 「鼠径部の痛み」が痛い時は、この2つの筋肉をチェック
痛みが強くなる、脚のしびれが出る場合は、すぐに中止してください。
股関節のよくある質問
Q. 「変形性股関節症」と言われました。受けられますか?
A. はい、受けられます。医師の診断を前提に、股関節にかかる負担を減らせる動き方を一緒に探します。変形そのものを元に戻す施術ではありません。
Q. 病院で手術をすすめられています。
A. 手術を受けるかどうかは、主治医とご相談ください。当院では、今の体の動きを検査し、日常生活での動き方やご自宅でのストレッチをお伝えします。
Q. 人工股関節の手術を受けたあとでも、受けられますか?
A. 主治医から運動の許可が出ていれば、ご相談ください。初回の問診で手術の時期と内容をお知らせください。手術後に避けるよう言われている動きは行いません。
Q. ボキボキ鳴らしたり、強く押したりしますか?
A. そのような施術は行いません。
Q. 何回くらい通えばいいですか?
A. 今の状態(重症度)に応じて変わります。施術当日に、お体の状態を把握したうえで、おおよその通院期間をお伝えします。
Q. どんな服装で行けばいいですか?
A. スカートやタイトなパンツでなければ、着替えは必要ありません。
Q. 健康保険は使えますか?
A. 当院は整体院のため、健康保険はご利用いただけません。
股関節のお悩みでご来院された方の声
股関節の手術のあと、反対側のお尻が痛くなった方(千葉市)
「キチンと痛みの原因を検査してくれて、明確にしてくれたことに感動しました。」
「体のどこに原因があってこうなっているから痛みが出ているという説明も、非常に理解しやすかったです。そして、自宅で行う運動まで教えてくれるため、しっかりやろうと強く思いました。」
※ご本人の言葉を掲載しています(一部省略)。個人の感想であり、効果には個人差があります。迷われる場合は専門家にご相談ください。
初回の料金とご予約
通常 11,000円 → 初回限定 半額 5,500円(税込)/所要時間 約90分
※2回目以降は1回 11,000円(税込)です。
問診 → 検査 → 原因の見立て → 施術できる状態かの確認 → 施術 → 再検査 → セルフケアのご案内、の流れで、じっくり時間をとります。
LINEでは、お名前・お困りの症状・症状の経過・ご希望の施術日(曜日・時間帯)をお送りください。
電話 080-7982-0022(受付 9:00〜18:00)/営業時間 9:00〜19:00/定休日 日曜・祝日
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参考文献・引用文献
- [1] Kim C, et al. Association of hip pain with radiographic evidence of hip osteoarthritis: diagnostic test study. BMJ. 2015;351:h5983. doi:10.1136/bmj.h5983 PubMed
- [2] Hall M, et al. Exercise for osteoarthritis of the hip. Cochrane Database Syst Rev. 2026; CD007912.pub3. Cochrane
- [3] Ohfuji S, Jingushi S, Kamada T, et al. BMC Musculoskelet Disord. 2016;17:320. doi:10.1186/s12891-016-1179-4 DOI
- [4] Jingushi S, Ohfuji S, Sofue M, et al. Multiinstitutional epidemiological study regarding osteoarthritis of the hip in Japan. J Orthop Sci. 2010;15(5):626-31. doi:10.1007/s00776-010-1507-8 DOI
- [5] Lesher JM, Dreyfuss P, Hager N, Kaplan M, Furman M. Hip joint pain referral patterns: a descriptive study. Pain Med. 2008;9(1):22-5.
- [6] Offierski CM, MacNab I. Hip-spine syndrome. Spine. 1983;8(3):316-21.
- [7] 日本整形外科学会・日本股関節学会監修『変形性股関節症診療ガイドライン2024(改訂第3版)』南江堂 Minds