腰椎椎間板ヘルニア(腰から脚の痛み・しびれ)

この​記事の​要点

  • 椎間板ヘルニアは、痛みのない人のMRIにもよく見られます。画像だけでなく、今の動きと神経の状態を確かめることが大切です
  • 飛び出した椎間板は、時間とともに小さくなることがあると報告されています
  • 当院の施術はヘルニアそのものを小さくするものではありません。医師の診断を前提に、痛みが出にくい動き方とセルフケアをお伝えします

先に​医療機関へ​ご相談いただきたいとき

次のような場合は、整体より先に、整形外科などの医療機関を受診してください。

  • 足に力が入らない、つまずきやすくなった(しだいに悪くなっている)
  • 尿や便が出にくい、もれる、お尻のまわりの感覚がにぶい
  • 転んだ、ぶつけたなど、はっきりしたけがのあとに痛み出した
  • 横になって安静にしていても強く痛む、夜中に痛みで目が覚める
  • 熱がある、体重が急に減った、がんの治療中・治療歴がある

当院でも、最初の検査でこうした状態がないかを確認します。必要な場合は、施術の前に医療機関の受診をおすすめしています。

どんな​状態か

背骨の骨と骨のあいだには、クッションの役割をする「椎間板」があります。その中身が外に飛び出し、近くの神経にふれて、腰や脚に痛み・しびれが出る状態を「腰椎椎間板ヘルニア」といいます。脚に出る症状は、坐骨神経痛と呼ばれます(→ 坐骨神経痛のページへ)。

こんな​場面で​つらく​なりませんか

  • 前かがみ、顔を洗う、靴下をはくときに脚にひびく
  • 座っていると、お尻から脚がしびれてくる
  • せきやくしゃみで、腰や脚に痛みが走る
  • 朝起きたときに腰がこわばる

研究で​わかっていること

① 画像と​痛みは、​必ずしも​一致しません

腰痛のない人3,110人のMRIを調べた研究をまとめると、椎間板の突出は、痛みがなくても20歳で約3割、60歳で約4割に見られました[1]。

② ヘルニアは、​時間と​ともに​小さく​なることが​あります

手術をせずに経過をみた2,219人(38件の研究)をまとめた報告では、ヘルニアが小さくなった割合は全体で63%でした[2]。飛び出し方の大きいタイプほど小さくなりやすく、「遊離型」で96%、「脱出型」で70%という報告もあります[3]。

③ 手術と​その後の​経過

強い坐骨神経痛が6〜12週続いた283人を、早めの手術と、まず保存療法(必要なら後で手術)に分けた研究があります[4]。手術のほうが脚の痛みは早く軽くなりました。一方、1年後に回復したと感じていた方は、どちらも約95%でした。手術を選ぶかどうかは、症状の強さや生活への影響をふまえて、主治医とご相談ください。

日本の『腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン2021』も参考にしています[5]。

GENRYUが​検査すること

  1. どの姿勢・動きで脚の痛みやしびれが強くなり、どの動きで楽になるか
  2. 神経の動き(脚を上げる・首を曲げるなど)
  3. 股関節・胸の背骨・足首など、腰の負担を減らせる場所
  4. 呼吸や目の動きなど、脳が体を守ろうとして力が入りすぎていないか

この結果を「基準」にして、条件を一つ変えたあとに、もう一度同じ検査をします。その場の変化を一緒に確認します。

ご自宅で​できる​セルフチェック

前かがみと、軽く反らす動きを、それぞれゆっくり1回ずつ試してみてください。脚のひびきが強くなるのか、変わらないのか、腰に戻ってくるのかをメモします。ひびきが強くなる動きは、それ以上続けないでください。

ご自宅でできるセルフケア

上のセルフチェック(前かがみ・軽く反らす)で、脚のひびきが軽くなる方向を見つけることから始めます。ひびきが強くなる方向の運動は行いません。

1. 楽になる方向に、やさしく動く

目安:1〜2分

うつ伏せで両ひじをついて上半身を起こす姿勢と、仰向けで片膝を両手で持っておなかに近づける運動
  • 軽く反らすと脚のひびきが軽くなる、または腰の方へ戻ってくる方:うつ伏せになり、両ひじをついて上半身を少し起こした姿勢で1〜2分、ゆっくり呼吸します
  • 前かがみのほうが楽な方:仰向けで、片膝ずつ両手で持ち、軽くおなかに近づけて戻す動きを、ゆっくり10回

※どちらも、脚のひびきが強くなったらすぐにやめます

2. 座ってできる「神経のすべり運動」

目安:ゆっくり10回

いすに座り、膝を曲げてあごを引いた姿勢と、膝を伸ばして足首を手前に曲げ、顔を少し上げた姿勢(座ってできる神経のすべり運動)

坐骨神経痛のページで紹介している運動と同じです。ひびきが出る手前の小さな範囲で行います。→ 坐骨神経痛のページ(セルフケア)

3. ふだん通りの生活を、できる範囲で続ける

ヘルニアは時間とともに小さくなることがあると報告されています[2][3]。痛みが強くならない範囲で、歩く・家事をするなど、ふだんの動きを続けます。

中止の目安:脚のしびれやひびきが強くなる・広がる、脚の力が入りにくい、排尿・排便に異常がある場合は、すぐに中止して、このページ冒頭の受診の目安をご確認ください。

痛みやしびれが強くなる場合は、無理をせず中止してください。

日常生活で気をつけたいこと

  • 画像だけで判断しない:痛みのない人でも椎間板の変化はよく見られます[1]。今の動きと症状を確かめることが大切です
  • 楽になる姿勢を知っておく:セルフチェックで見つけた「ひびきが軽くなる方向」の姿勢を、休むときに使います
  • 重い物は体の近くで持つ:腰を丸めたまま遠くの物を持ち上げる動きは、できるだけ避けます
  • ヘルニアは小さくなることがある:時間とともに小さくなる例が多いと報告されています[2][3]。焦らず、受診の目安に当てはまるときは医療機関へ

初回の流れ(約90分)

院長の安部が問診票を手に、お話を伺っている様子(院内の相談スペース)
  1. お話を伺う:いつから・どんなときにつらいか、病院での診断や治療、お仕事や生活での姿勢を伺います
  2. 検査:前かがみ・反らす動きで脚のひびきがどう変わるか、神経の動きと股関節・胸の背骨を確かめます
  3. 見立てのご説明:検査の結果から、何が関わっていそうかを図や言葉でお伝えします
  4. 施術できる状態かの確認:医療機関を先に受診していただいたほうがよいサインがないかを確かめます
  5. 施術:検査で見つかった場所に、体の状態に合わせた方法で行います。首や腰を勢いよくひねったり、強く押したりはしません
  6. 再検査:最初と同じ検査をもう一度行い、変化をその場で一緒に確かめます
  7. セルフケアのご案内:再検査で変化が大きかったものを中心に、ご自宅で続けられる方法をお伝えします

腰椎椎間板​ヘルニアの​よくある​質問

Q. ヘルニアと診断されています。受けられますか?

A. はい、受けられます。医師の診断を前提に、痛みやしびれが出にくい動き方を一緒に探します。治療中の方は、初回の問診でお知らせください。

Q. 手術をすすめられています。

A. 手術を受けるかどうかは、主治医とよくご相談ください。当院では、手術の要否は判断しません。

Q. ヘルニアを小さくしたり、元に戻したりする施術ですか?

A. いいえ。当院の施術は、ヘルニアそのものを小さくするものではありません。

Q. ボキボキ鳴らしたり、強く押したりしますか?

A. そのような施術は行いません。

ヘルニアで​ご来院された​方の声

2年前からヘルニアで腰と脚が痛かった方

「バキバキ・ボキボキされないので、安心して施術を受けることが出来ます。」

ヘルニアと診断され、腰と足の痛みが続いていた方(由布市)

※個人の感想です。ほかの方の声は患者さんの声のページでご覧いただけます。

初回の​料金と​ご予約

施術室のベッドと窓際の観葉植物(院内)

通常 11,000円 → 初回限定 半額 5,500円(税込)/所要時間 約90分
※2回目以降は1回 11,000円(税込)です。

問診 → 検査 → 原因の見立て → 施術できる状態かの確認 → 施術 → 再検査 → セルフケアのご案内、の流れで、じっくり時間をとります。

LINEでは、お名前・お困りの症状・症状の経過・ご希望の施術日(曜日・時間帯)をお送りください。

電話 080-7982-0022(受付 9:00〜18:00)/営業時間 9:00〜19:00/定休日 日曜・祝日

関連する​症状の​ページ

腰痛(入口) / 坐骨神経痛 / 脊柱管狭窄症 / 股関節の痛み

参考文献・​引用文献

  • [1] Brinjikji W, et al. Systematic literature review of imaging features of spinal degeneration in asymptomatic populations. AJNR Am J Neuroradiol. 2015;36(4):811-6. doi:10.3174/ajnr.A4173 DOI
  • [2] Wang Y, Dai G, Jiang L, et al. The incidence of regression after the non-surgical treatment of symptomatic lumbar disc herniation: a systematic review and meta-analysis. BMC Musculoskelet Disord. 2020;21:530. doi:10.1186/s12891-020-03548-z DOI
  • [3] Chiu CC, et al. The probability of spontaneous regression of lumbar herniated disc: a systematic review. Clin Rehabil. 2015;29(2):184-95. PubMed
  • [4] Peul WC, van Houwelingen HC, van den Hout WB, et al. Surgery versus prolonged conservative treatment for sciatica. N Engl J Med. 2007;356:2245-56.
  • [5] 日本整形外科学会・日本脊椎脊髄病学会監修『腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン2021(改訂第3版)』南江堂 Minds